2012年6月15日金曜日

仕事と育児、職場の理解を得るための3つのコツ

先日、「仕事と家庭と両方を抱えている」という自分の状況を理解してもらうために、気をつけていることはありますか?という質問を頂戴しました。

「自分の状況を理解してもらう」とは、つまり「あの人は退社時間が早かったり、ちょこちょこお休みするけど、でもちゃんとやるべきことはやっているから、文句は言えないよね」と周囲から理解されている状況を作ることです。

では、そうした状況を作るために、どのようなことに気をつければ良いでしょうか?

私が気をつけている点が3つありますので、ご紹介します。

1. 宣言し、周囲の不安を解消する
2. 人並み以上の成果を出す
3. 時には頑張っていることを見せる

■ まず1つ目は「仕事はキッチリします」と宣言し、周囲の不安を解消することです。

…当たり前のことだと思われますか?
でも周囲は案外、心配の眼差しを向けていたりするものです。

「これまでより仕事にかける時間が短くなっても、大丈夫なんだろうか?」

「まさか、仕事にかける時間が短くなったからって、アウトカムまで減ったりしないよね?」

「いや、この人に限って、そんなことはないと思うけど、でも、物理的にどうしても厳しくなることもあるんじゃ?」

「それに、帰社後に緊急の確認が必要になったら、どうすればいいの?」

ですから、こうした不安に対しても、予め解を与えておくのです。

「仕事にかける時間は短くなるかもしれませんが、この機会にタスクフローや効率化の見直しを行い、生産性を向上させることでカバーします」

「退社時間は早くなりますが、必要に応じて、帰宅後に自宅からフォローするなどしますので、これまでどおり自分の責任は果たします」

「不測の事態にも対応できるよう、できるかぎり前倒しをしたり、情報共有をこれまで以上に促進するなどしますので、万一のときにはバックアップをよろしくお願いします。その場合でも穴をあけることがないよう、通常時から万全を期すようにします」

「退社後も、急ぎの案件が発生した場合には、いつでも携帯電話にご連絡ください」

いずれも、当人にとっては当たり前すぎて、あえて言う必要性に気づいていなかった、という方も多いかもしれません。

でも、こうして宣言し、予め対策を周知しておけば、周囲も安心しますし、宣言した当人にとっても「言ったからには、やり抜かねば!」という良いプレッシャーになるという利点もあります。

そういえば宣言をしていなかった、という方、
あるいは両立生活を始めて間もない方、
改めて宣言されてみてはいかがでしょうか?

もっとも、長らく両立生活を送っていて、既に「あの人はちゃんとやる」と周囲からの信頼を得ている方が、突然「ちゃんと仕事しますから!」と宣言すると、周囲はどうしたんだ?と驚くかもしれませんが…。

■2つ目は「人並み以上の成果を出す」ことです。

出すべき成果は、単なる「結果」ではありません。目指すは、「期待されている以上の成果」「人並み以上の成果」である必要があります。

というのも、期待以上、人並み以上を目指し、達成するからこそ、周囲は、多少の無理も、大目に見てくれるようになるから。

「人並みの成果」では、普通です。当然のこと、人と横並びのことをだけでは、退社時間が早かったり、急に休みを取ったり、という状況を理解されている環境を作るには、十分ではありません。

「期待以上」「人並み以上」の「成果」という人とは異なる結果を出しているからこそ、時に「人と異なる勤務時間」となっても、周囲は納得して受け入れてくれるのです。

■3つ目は、「時には頑張っていることを見せる」こと。

「自分はちゃんと仕事をします!」と宣言し、宣言した以上の成果を出す。仕事と育児を両立させる人にとっては、これだけでは、周囲の理解を醸成するにはまだ不十分です。

「頑張ってるし、成果も出しているから退社時間が早くても、休みが多くても文句は言えない」という環境を醸成するには、成果に加え、「頑張ってる」ことを認知してもらう必要があるのです。

例えば、
・本当は翌朝でも間に合うけど、あえて深夜にメール返信をしてみる。
・退社時間間際に来た仕事を、締切まで時間があるにもかかわらず、あえて、翌朝までに戻してみる。

このように、「就業時間外でも仕事をしている」という様子を見せることで、「ああ、あの人は早く帰ってる分、夜も頑張っているんだな」と、共感を得られるようになるのです。

成果主義が徹底していれば、「頑張っているところを見せる」ような努力は不要でしょう。しかしながら、「頑張っていること」自体がまだまだ価値を発揮する場合は、特に日系企業では多いため、無用な反感・嫉妬を避けるためにも、「自分もまた長時間労働をしている」と見せることは、意外と大切なことだったりするのではないでしょうか。

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